成功は失敗の元

グランツとハウス、「独ソ戦全史」
日本の戦争譚はミクロなものが多すぎる。
そして被害者意識も強すぎる。戦争は日本がしかけたのだ、という事実の認識無しに前進はない。
この本には、いかにしてソ連ナチスドイツに負けないで、そして勝ったかということが軍事を中心に書いてある。悲惨な話は行間にしか書いてない。学ぶべきこととしては、経験の重要性とか部下に権限を与えることの重要性とか。
最後にこの勝利が冷戦での敗北に直結しているという指摘があって、なるほど。

博愛と人権

自由と平等は民主制の基本である。しかし、それは市民団の中だけの論理である。これが民主制の根本的欠陥なのだが、これを救おうとするのが博愛とか人権とかいうものである。つまり人権は本質的に外国人にも及ぶのである。