ホイッスルブロワー

村上陽一郎安全と安心の科学 (集英社新書)
おとしよりの書いた本独特のつまらなさもあるが、
いいことも書いてある。

ホイッスルブロワーを安全確保のためのしくみとするという考えなどは、なるほど。
具体的には、組織の違法行為を公表した人の保護を就業規則に書いておくのかな。

犬と鬼

アレックス・カー、「犬と鬼-知られざる日本の肖像-

鬼を描くのはやさしいが、犬を描くのは難しい。
というのが題意。
元は、外国人むけにかかれた本なので、日本人にはおなじみの話題も多いが、気づきにくいもの(犬)もある。

「日本の教育システムで学生たちが教わっていない重要課題がある---分析的な思考法や、変わったもしくは独創的な質問をする能力、人類みな兄弟という意識、自然環境に対する愛情などだ。」

思うに、
(比喩でなく)ファシストの老人たちと不況が結婚して、この教育システムが産婆となり、ネオナチが生まれた。
彼らは、失われた10年に成人し、無知で、無能で、不誠実で思いやりがなく、人種差別的で(これらは同じ物体の別な面だ)、それしか自慢することがないので日本人であることを誇りに思っている。しかし、日本を美しくしたり良くすることに興味はない。その例と思われるものが、この本のアマゾンの書評にある。反日というのがキーワードだ。

日本は近代化が不十分ということ。